量的緩和とは、都市銀行や地方銀行が日銀に対して持っている当座預金の残高を増やすことです。
金融機関は、日銀に置いてある当座預金残高の額に比例して融資を行うことができるので、日銀は銀行を通じて世の中に流通する貨幣の量が増える政策をとり、景気の回復を図ろうとしました・・・。
2001年3月、不良債権処理で経営危機を抱えた金融機関が、本来の金融機関の役割としての通貨の供給を果たしていなかったため、一向に景気が浮上する兆しが見えませんでした。
そこで日銀は、それまで4兆円だった当座預金残高をプラス1兆円積み上げて5兆円にしました。
その後も、日銀は当座預金残高を徐々に積み上げて、今では30兆円~35兆円を維持するように資金を供給しています。
ところが、最近株価が上昇波動に乗り始め、景気の回復も鮮明になってきました。
また、バブル崩壊以後、一貫して下落しつづけた土地の価格も、主要都市を中心に下げ止まり、一等地は上昇に転じてきました。
そこで、日銀は量的緩和を解除して、通貨の供給され過ぎ(過剰流動性)によるインフレーションに注意を向けはじめた訳です。
最近の日銀総裁のコメント等を聞いていると、直接的にも間接的にも量的緩和の解除が近い内容に言及しています。
これは、通貨の番人としての日銀の大きな役割が、インフレーションの退治にあるので当然なのです。
もし、本当に量的緩和の解除の方向へ、日銀が政策の舵をとったならば、ゼロ金利離脱ほどではないにしても、株式相場と景気への影響があるはずです。
このことを心配して政府は、量的緩和は時期尚早と日銀を牽制しているわけです。
景気浮揚かそれともインフレへの警戒か!いずれにせよ私たちの生活を豊かなものにしてくれる政策をお願いしたいものです。